アルコールとアセトアルデヒド

 アルコールは肝臓内で分解されて、いったんアセトアルデヒドという物質に変わります。
アセトアルデヒドはさらに分解されて酢酸となり、肝臓から血液中に出て行きます。
肝臓から出た酢酸は最終的に炭酸ガスと水に分解されて呼気や汗尿となって体外に排出されます。
時間が経てばアルコールは体外から出るわけですが、この肝臓の処理能力に問題があるのです。

 肝臓の処理能力は個人差が大きいのですが、目安としては成人男性で、ビール大ビン1本を処理するのに3時間ぐらいかかると言われています。
通常の処理能力を超える量や、スピードでお酒を飲んだら肝臓で処理できない分が肝臓を通過して血液に流れ体に回り、また肝臓に戻り・・・と肝臓がアルコールをすべて処理するまで繰り返されます。

 アルコールの分解途中で生じるアセトアルデヒドは、分解が追いつかないと酢酸になるまで分解されずにそのまま血液中にたれ流しになり、これは、アルコールそのものより毒性が強く悪酔いの原因になります。

 お酒に強い弱いというのはアルコールだけではなく、このアセトアルデヒドを分解する酵素を多く持っているか少ないかで決まります。
アセトアルデヒドは交感神経という自律神経を刺激し、顔色が赤くなったり青くなったり、心臓がドキドキしたり、吐き気がしたり下痢をしたりと「悪酔い」をするのです。アルコールそのものなら少量で悪酔いするどころか大脳が麻痺されて気分爽快〜、不安も心配も消えて穏やかになるはずなのです。
 もともとお酒を飲める人はアルコールを飲んでもアセトアルデヒドは増えません。アセトアルデヒドを分解する酵素を多く持っているからです。
もともとおちょこ一杯でも酔う人はその酵素が少ないのでアセトアルデヒドがすぐ増えるのです。


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